君が教えてくれたモノ
擦れ違う思いが、
伸ばした手を掴めずにいた。
――― これでよかったんでしょうか、俺達。
いいわけ、ない。
ヤだよ、俺。
このままで、いいわけがねぇだろ。
――― 悪ぃ、俺今日日直なんだった! また後にしてくれ!
アイツとすれ違った時、自分のとった行動に吐き気がした。
何で踏み込んでくれたアイツを突き放したんだって。
何で俺はこんなにも弱いんだろうって。
外身ばかりが成長を遂げて、中身はずっと小学生のままだった。
「あれ、越前じゃないですか。」
「ほんまや。 アイツ、何しに来たんや。」
「…なあ、こっち向かって来てねぇか?」
首からかけたタオルで汗を拭う日吉に言われて、ベンチで体を休めていた侑士と宍戸が
フェンスの向こうからこっちに向かって歩いて来ている越前を目を凝らして見つめる。
たっぷりドリンクが入ったボトルを持ったまま俺も視界を一点に集中させた。
確かに、学ランを着た越前がコートに向かって歩いて来ている。
荒々しくコートの金網戸を開け放った越前。
その表情は普段のアイツからじゃ想像できないほど険しくて不機嫌丸出しの顔だった。
休憩中だった俺達は思わず目を見張る。
「部外者が何の用だ越前!」
跡部の一声でコート内もギャラリーも水を打ったようにしんとなって、視線は全て越前へと向いた。
レギュラーである俺達がたまっていたベンチの真横で足を止めた越前の目の前まで跡部が歩み寄る。
背の低い越前が負けじと威圧感漂う跡部を睨み上げている姿に、俺はちょっぴり尊敬してしまった。
ごくりと、誰かが唾を飲み込んだ音が俺の頭の中で響いた。
「がマネージャー続けなかったって、青学の先輩が言ってたんだけど。 どーゆうこと?」
「アイツの名前はここでは口に出すんじゃねぇ。」
「……ふーん。 そーやってを突き放したんだ。」
低く吐き捨てるように呟いた跡部に対し、一度口元を吊り上げて笑うと、
越前はギッと鋭い目をして
「……例え相手の為にやった事であっても、
それが逆に相手の傷をえぐる事もあるって何でアンタがわかんないわけ!?」
越前の剣幕に跡部が目を強張らせる。
今の言葉はきっと、跡部だけに向けた言葉じゃない。
越前は、この場にいる俺達全員に怒鳴り付けたんだ。
相手の為の行為が、相手の傷をえぐってる。
あの日、アイツの傷付いた表情が頭に焼き付いて離れない。
あの時はただ焦って、あの場から逃れたくて、アイツを直接傷付けたくなくて、適当な苦しい理由をつけてアイツの元から去った。
その行為自体が、アイツの心を傷つけてたってのに。
「おい小僧。」
背筋がゾクっとして振り返る。
無表情のアイツが、棟田秋乃が狂気にも似た瞳で越前を見下す。
その目を見ただけで俺の体は動かなくなって、息をすることも忘れてしまった。
跡部とは似ても似つかない、負のオーラと言っても可笑しくない何かを纏っている気がした。
「俺が何もしないうちにさっさと帰れ。 んで金輪際には関わんな。」
「ヤだ。 ……アンタにそんなこと言われる筋合い俺にはないんだけど。」
「越前!!」
「ちょ、何すっ…!」
跡部の合図で抵抗する越前の小さな体を樺地が軽々と抱き上げる。
なおも抵抗しながら棟田と睨み合う越前に俺達ギャラリーは内心物凄く焦っていた。
棟田の機嫌を損ねては、全てが無に返ってしまう。
俺達の頭の中はたぶん、その事だけでいっぱいだったに違いない。
現に、俺の頭の中はその事だけがグルグル回り続けていて。
跡部もこれ以上ここに越前を置いておくわけにはいかないと判断したのだろうか、
指を鳴らすと樺地と目を合わせ、顎でコートの外を指した。
それだけで樺地には伝わったのか、暴れる越前を抱えたままコートの外へと姿を消した。
「邪魔が入ったが休憩はこれにて終わりだ。 練習を再開するぜ!」
跡部が大きな声でそう叫ぶと、コートで休憩していた部員のほとんどがハッと我に返って「はいっ!」と返事を返した。
が、ベンチにいた俺達数人はそれぞれ思い悩むような難しい顔をしたまま、
樺地と越前が出て行った方をじっと見つめていただけで、微動だに動こうとはしなかった。
たとえ相手の為にやった事であっても、か。
――― これでよかったんでしょうか、俺達。
よくねぇわな、そりゃ。
アイツのあんな表情見ただけで、わかってたはずなのに。
わかってたけど、動けなかったんだ。
(悔しい、何か、よくわかんねぇけど、悔しい。)
ごつごつした自分の手の平を眺め、眉間に皺を寄せる。
男の中じゃ決して大きい方でもないけど、女のアイツに比べたら断然大きい俺の手の平。
だけど、その手は何も掴めていなくて、空虚感が俺を襲う。
掴めたと思ったのに、あの時は。
アイツが俺の名前を呼んでくれたその瞬間、確かに触れた気がしたのに。
だけどやっぱり俺の手の中には何もなくて。
俺自身、何か空回っているような気がしてならない。
アイツに向かって伸ばしている手は、どこか違う方向を向いているんじゃないだろうか。
アイツが求めているモノって、こんなもんじゃない気がして、
――― 例え相手の為にやった事であっても、それが逆に相手の傷をえぐる事もあるって何でアンタがわかんないわけ!?
だから越前の言葉が妙に俺の胸に引っかかった。
一度気にしだしたら解決するまでムズムズしてどうしようもなくなる俺だから、
夜になっても、一日経っても、きっと気にしたまま。
その日の夜は、考えすぎて頭が痛くなったから頭をガシガシ掻き毟ってそのまま不貞寝した。
朝、重い目蓋を擦って体を起こす。
いつもより早く寝たはずなのに、全く寝た感じがしなくて、朝起きても体はダルイままだった。
ぼーっとした頭を掻きながら時計を見たら朝練の時間はとっくに過ぎていて、
慌ててベッドから飛び起きて朝飯を流し込んだけど、
よくよく考えたら今から行ったってどうせ跡部に怒られるし練習もちょっとしかできないし
今からダッシュして学校に行ってもどうしようもないことに気が付いた。
「もうちょっとゆっくりして普通に学校行こ…」
ジローみたいに大きな欠伸を零してリビングの椅子に座り直す。
どうせ今の気分で部活出たってミスばっかするだけだし。
あーでも跡部に会ったら何て言おう。
アイツ贔屓するからヤなんだよクソクソ。
ジローは朝練出てなくても怒んねぇくせによー。
あ、でもジローはもう見放されてるだけか。
だったらまだ怒られた方が…いやいや、どっちもどっちだろ。
もう随分とハッキリしてきた頭の中、一人でボケて突っ込む。
最近ノリが妙に侑士っぽくなって来たなーなんて思ってガックリ肩を落とした。
自分に悪影響を及ぼさない為にもそろそろ離れてみた方がいいかな…。
しばらくテレビ見て何度か欠伸を零してたらそろそろ学校行かなきゃヤベェなって時間になったから
さっさと鞄を背負って靴を履いて家を出ようとした。
気が付いたら外は雨で、最悪だと思いながら玄関に立て掛けたままだった傘を手にとって飛び出す。
普段はあまりこの時間に家を出ないから、何か変な気分だった。
「岳人おはよー!」
「おうっ、はよ!」
色とりどりの傘を差した擦れ違うクラスメートやら違うクラスの友達やらで溢れかえっている校門。
今日部活はって質問を大半の奴にされたけど全部笑って誤魔化した。
そしたらみんな単純で、「寝坊か! 跡部にどやされんぞー!」って笑って追い越してった。
ただの寝坊なら、俺だって気が楽だったんだけどな。
そんなことを思いながら溜め息を吐く。
今もなお俺の頭の中を支配しているのはアイツの存在ただ一人。
アイツのことを考えると気が重くて、悔しいって思いが腹の底から沸き上がってくる。
そういや俺らしくない顔してるって、擦れ違った奴の中の誰かが言ってた。
俺、顔に出てんのかな。
「あ、」
正面玄関で濡れた傘を軽く振って水滴を落としていると、ちょうど傘を閉じようとしているの姿が目に入った。
どくん
と心臓が音を立てて跳ね上がった気がした。
は俺の存在に気づいていないようで、俺と同じように閉じた傘を軽く振って下駄箱へと向かう。
擦れ違ったその瞬間、また心臓が大きな音を立てて跳ね上がった気がした。
俺も慌てて自分の下駄箱へと向かって上履きに履き替えると乱暴に脱いだ靴を突っ込んだ。
思った以上に閉めたロッカーが音を立てたからちょっとビクッて肩が跳ねた。
小走りにの背中を追う。
校舎の一番端に位置している階段の曲がり角で先を歩くの姿が見えなくなってしまった。
ちょっとだけ駆け足になって俺も普段は使わないその階段へと向かう。
生徒の使用頻度が極端に低い校舎奥の階段は思った通り人気が全くなくて、
が階段を上がっていく足音が、雨のせいで湿気の多いこの空間に小さく響いていた。
「!!」
ほとんど無意識だった。
名前を呼んで、やっと追いついたの細い腕を掴む。
振り返ったの目が、大きく見開いて、揺れた。
「……あの、あのさ!」
「放して。」
「え、」
スッと細くなったの目が途端に冷たいモノへと変わる。
「放してって言ってるの、聞こえない?」
ハッキリと、温度のないその言葉に俺は一瞬何を言われたのか分らなくなって。
力強く振り払われたその手にはまた、空虚感が襲った。
俺 今 拒絶、された?
「…、…?」
「もう、二度と関わらないで。」
「あ、」
「私に関わらないでよ!!」
パタパタと階段を駆け上がる音がする。
追いかける気は、起こらなかった。
足が、動かなかったんだ。
体にズッシリとした重みが襲い掛かって、その場から動けなかった。
喉がグッと熱くなって、何も言えなくて。
現実なのか、夢なのか何なのかわからなくて。
ただ、鳴り響くチャイムが俺の頭に大きく響いて。
「……っ、バカ、」
バカヤロウ
バカヤロウ
バカヤロウ
の、バカヤロウ
俺の、バカヤロウ
壁にもたれかかってそのままズルズルと力なくしゃがみ込む。
どうすればいいのかわからなくて。
アイツの手を掴みたくても擦り抜けていって上手く掴んでやれなくて。
ただ、悔しさでいっぱいで。
「どうすりゃ、いいんだよ……」
今日一番の大きな溜め息を吐く。
頭がガンガンと鳴り響いてて、痛い。
小さな叫び声が聞こえて、フッと目の前が一瞬だけ蔭った。
鈍い音が鳴って、反射的にゆっくりと顔を上げる。
―――…しまった
「おはよう、向日クン?」
一体、何が起こった?
階段を上っていったはずのが何で今俺の目の前で倒れてる?
何で、階段の上でアイツが笑ってるんだ?
「残念、ゲームオーバー。」
もう戻れない。
ただ前に突き進むだけ。
たとえそれを、両者共が望んだ道でなくても、ずっと。
だってゲームはもう、とっくの昔に始まっていたのだから。
きっと、跡部は俺の事を嫌っていた。
そしてたぶん俺も、跡部の事を苦手だと思ってた。
「お前、練習出る気ねぇならさっさと辞めちまえ。」
この屋上で、跡部は俺にそう言ったっけ?
そして俺はそんな跡部にこう言ったっけ?
「何をそんなに必死になってんの?」
そんな俺に跡部は物凄く変なモノを見るような目をして、
そして少しだけ傷ついたような顔をした。
屋上で空を眺めるのが大好きな俺と、
毎日を必死に生きていた跡部が初めてぶつかり合ったのは、この屋上だった。
『どこ捜してもいないと思ったら…こんなところにいやがったのか。』
ものすごく綺麗な青が広がる快晴の日。
部活が始まってもなお、屋上でうとうと眠りこけっていた俺のもとに
監督の命令により、不機嫌丸出しの一年部長、跡部景吾がやって来た。
一年生で部長になれたのもすごいけど、ちゃんと二三年も纏め上げることが出来ているからもっとすごい。
俺は入部する前に跡部が二三年相手に試合していたのを生で見たし、すっげカッコAと思った。
だから一度手合わせしてみたいって思って毎日跡部に試合を申し込んでるけど、いつも冷たい口調で『相手にならねぇ』って言われる。
んだよ心の狭い奴って言ったら、『お前のような奴の相手をしている暇はないんだ』と跡部は言う。
何でいつも忙しそうなのかな、って思ってじっと跡部を観察した日もあった。
だって同じクラスだったし、授業中とか超暇だし。
だけど俺と違って授業をしっかりと受けている跡部は確かに常に何かしらしていて、
暇や隙なんてモノはどこにもなくて、時折すごく辛そうに溜め息を吐いて窓の外に視線を向けていた。
何だか跡部を見ていると、こっちも息が詰まりそうになって。
苦しくなって途中で跡部を見ることをやめた。
ちょっと背負い込みすぎてるんじゃないかって、思った。
何でそこまで必死になって自分を追い込んで、つまらなさそうな顔するんだろうって、いつも疑問だった。
何をしていてもちっとも楽しそうじゃなくて、出来る事が当たり前のような顔して、目の前の仕事をそつなくこなす。
俺だったら嫌いな勉強をやれと先生に言われたら嫌な顔して逃げちゃうし、すぐ寝ちゃう。
逆に体育の授業で面白ぇ試合だって言われたらウッキウキと胸を躍らせてその時間をすっげ楽しむ。
だけど跡部にはそれがない。
勝ち誇った笑みを零すことはあっても、ちっとも楽しそうじゃない。
そんな跡部はいつも通り冷たい瞳で俺の事を見下して足の先で軽く蹴り上げる。
ものすごく怒ってんだろうな、ってのは声のトーンと眉間の皺の数ですぐにわかった。
『俺さー空眺めるの大好きなんだ〜。』
『んな事聞いてんじゃねぇよ。 部活はとっくに始まってる、出ろ。』
『うん出る出る〜。 あとべ試合してくれる?』
『誰がお前みたいなサボりの相手するか。 いい加減にしろ、早く起き上がれ。』
『え〜あとべ試合してくれねんだったらつまんねぇ〜。 眠いC〜…。』
『………、』
俺のダラダラした態度にグッと険しくなる跡部の表情。
許せなかったんだろう。
必死で、全てを完璧にこなそうとしている跡部にとって、俺のようなのんびりした適当な人間が。
理解できなかったんだろう。
そうすることを許されずに生きてきた跡部だから。
『お前、練習出る気ねぇならさっさと辞めちまえ。』
地を這うような低い声でそう言い残し、跡部は背を向け屋上を立ち去ろうとした。
その背中が妙に重々しくて、見えない何かを背負っているような、そんな気がして。
『ねえ、何をそんなに必死になってんの?』
俺は知らず知らずのうちに口を開いていた。
跡部は何も言わずに立ち止まり、ドアノブを掴んでいた手を止めてゆっくりと振り返った。
その顔は、怒っているとも、驚いているとも言いがたい何とも複雑な表情。
物凄く変なモノを見るような目をして、そして少しだけ傷ついたような顔をした。
なおも俺は少し怒った表情で、苦しくなる胸の動悸を必死に抑えて言葉を紡いだ。
『何を、そんなに焦ってんの? 俺達まだ十二歳なんだよ? 子どもなんだよ?』
『……何言ってんだテメェは。』
子ども、なのに。
俺達はまだ、子どもであっていいはずなのに。
子どもだから、許されるのに。
夢や希望を抱いて前へと突き進む事が許されるのに。
人生、始まったばかりで、
将来どんな大人になるんだろうって胸を躍らせて、
たくさん友達をつくって、笑って、やりたい事たくさんやって、
先の見えない未来に、いろんな夢を描いて。
だから、まだ、終わりじゃないんだよって。
目の前の彼にわかってほしかった。
『あとべ、死んだ目してる。』
『・・・・・殺すぞ。』
『死なないでね。』
『何だお前。』
『自分を殺したり、しないでね。』
まだまだ尻の青い子どもなのに、希望も輝きも何ひとつない、ただ冷めているだけの青い瞳。
大きな羽を伸ばして空を眺めていてもちっとも可笑しくない年頃なのに、
重苦しい何かを背に乗せて窓越しからしか眺められない跡部はきっと、
どこか限界に近かったんじゃないだろうか。
『………ワケ、わかんねぇんだよ。』
一瞬だけ揺らいだ瞳が空を映す。
ああ、空と同じ色。
綺麗だなって思ってニッコリ笑うと、それに気づいた跡部が再び眉間に皺を寄せる。
俺はガバッと起き上がってそんな跡部に飛びつく勢いで駆け寄った。
『あーとべっ、相手してよ相手!』
『はあ、だから何なんだお前は。 何度も言うが俺はお前みたいな……』
『背負い過ぎは、過労死の元だって。 ぱぁーっと体動かしてちょっと息抜きしよー!』
『っ、放しやがれ!! おい!!』
『コート空いてるかなー!? へへっ楽しみだC〜!! よーっし俺やる気出てきたー!!』
『チッ、聞いてんのかテメェおい芥川! おいコラ芥川慈郎!!』
『ハンデとして俺サーブ権貰っていい!?』
『ジロー!! 人の話をっ…………って、おい…どうした。』
突然手を放して立ち止まった俺を不思議に思った跡部が少し困惑気味に声をかける。
ゆっくりと振り返った俺の顔を見て、跡部は大きく目を見開いた。
『……なに、泣いてんだ。 コロコロ表情変えやがって、変な奴。』
跡部はすぐにフッと口許を緩めて笑い、俺の頭をポンポンとあやす様に撫でた。
まるでしょうがねェ奴って言われたみたいで、ちょっとくすぐったかった。
だって、苦しかったんだ。
跡部を見ていると、切なくて、胸が痛くて。
ただ心から笑ってほしくて。
『ジロー。』
『ん、』
『試合、一ゲームだけだからな。』
早く鼻かんで着替えてコートに来いと言って俺より先に屋上を出て行く跡部。
ジローって呼ばれたことの嬉しさと、少しだけ距離が縮こまった気がした嬉しさと、
試合をしてくれるって言ってくれたことの嬉しさと、数え切れない嬉しさが体の底から沸きあがる。
部活を抜け出して俺を捜しに来ていたジャージ姿の跡部は一度もこちらを振り返ることなく階段を下りて行った。
だけどその背中は、さきほどより少しだけ軽くなっているような気がした。
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あとがき 2008.06.07
少しずつ友情という温かなモノに触れていく跡部(中学一年生)。
この時点で跡部さんはまだ友達という温かな存在を知らなかっただけです。